研究日誌
2018.11.23
建築研究
版築を皆で造りました
笠の家にて薪ストーブの遮熱壁として版築を造りました。
版築とは型枠に土を入れ付き固めることを繰り返して壁を造る技法です。地層のような模様が魅力的です。
建築主、現場監督、電気屋さん、機械設備屋さん、私共に加え県内の建築系の専門学生とちょうど工務店に職場体験に来ていた高校生も参加してのセルフビルドです。
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数週間前から土の配合や色の着色試験をして、施工当日は皆でワイワイガヤガヤ土を混ぜては締め固めることを繰り返しました。
現場で作業中の大工さんも興味があるようで、施工中ちょくちょく覗きに来ます。やはり職人さんはものづくりが好きなのだなと関心しましたし、手作りの家づくりの良さ、あたたかさを実感しました。
先日、いよいよ型枠の脱型を行いました。
面白い模様が出たかと思います。狙って出せないこの自然のゆらぎとも言える模様の偶然性が版築の魅力の一つです。
硬化や着色のための材料以外はすべて基礎工事の際に掘った現場の土です。版築はサスティナブルな工法の一つだと思います。
同じくサスティナブルな暖房の薪ストーブに見た目はもちろん、意義も合致する遮熱壁になりました。
建物完成後は蓄熱壁としての働きも期待しています。
横堀将之